資本コストって何?
借入金については、利息があります。
なので、債務にはコストがついて回るというのはわかりやすいと思います。
でも実は資本コストには借入金の利息以外に、他に何かが入っているってご存知でしたか?
そこで今回は資本コストについてご説明したいと思います。
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資本とは?
ここで言う資本とは、借入金や資本金など企業が資金調達で集めたお金を指しています。
株主からの出資は、資本金となるので「資本」に該当する。
これはわかりやすいですね。
一方、借入金も「資本」に該当します。
借入金は債務なのに、どうして「資本」っていうのか。
確かに借入金は債務ですが、会社が会社運営のために必要な元手とするため、その意味で「資本」であると考えると良いと思います。
簡単に申し上げると、会社の企業運営で利用する元手になるお金、というわけです。
脱線してしまいますが、負債は返済が必要。
資本金は基本的に返済しなくて良いものです。
こちらについては「負債と資本」という記事でご説明しているので、ご興味がありましたら是非ご覧ください。
資本からコスト?
資本、つまり借入金と資本金から生じる費用のことですね。
借入金から生じるコストは、ご明察の通り、利息です。
これは、一般的に「負債コスト」と呼ばれます。
一方、資本金から生じる費用って何?って思いますよね。
これは株主が期待するリターンのことです。
へ?なんじゃそりゃ?
株主が期待するものとしては、例えば配当金ですね。
それともう一つ株主が期待するものがあります。それは、株価の値上がり、ですね。
買った値段よりも株価が上がれば、その分儲かりますからね。
このように一般的に、「株主資本コスト」と呼ばれるものは、配当と値上がりが含まれることになります。
でも、配当はわかりやすいですが、株価の値上がり分がコストって言われても、そんな金額どうやって出せばいいのだろう?
と、そんな疑問が頭をよぎると思いますが、世の中すごいものでこれを計算してしまうです!
ただ、こちらはマニアックな論点ですので、今回は割愛させてください。
以上より、「資本コスト=負債コスト+株主資本コスト」です。
利用方法
まぁ、資本コストが負債と資本金から生じるのはわかったけど、これが何か役に立つの?
実はあります!
代表的な例が、他の会社を買う時、つまり巷ではやりのM&Aの時です。
このときに買おうとしている会社が一体いくらなのかを計算する際に使います。
しかし!
ここから先が非常に専門的で、普通に暮らしていくぶんには何も影響ないので、詳細は省きます!
(CAPMを利用し加重平均資本コストを算定し、そこからDCF法で企業価値を算定…、ってわかり難い!)
まとめ
今回は省いているところが多くて申し訳ないです。。
結構、専門的な論点でしたので、細かい部分は置いておいて、概要を把握してもらえたらと思います。
つまるところ、資本コストには負債コストと株主資本コストの2つが入っている。
そして、資本コストはM&Aの企業価値算定の時に利用される、とだけ知っていれば、ちょっとかっこいいと思いませんか?!