企業結合について

 

最近M&Aという単語をよく耳にしますね。

Merger and Acquisitionの略です。

日本語だと、結合と取得、併合と買収、とでもなるのでしょうか。

身近になってきたM&A。

これから我々に一体どのような影響があるのでしょうか。

その必要性に迫った!!
(ちょっとカッコつけてみました)

M&Aとは

先にも記載したとおり、Merger and Acquisitionの略です。

では、一体それはなに?

 

それはですね、他の会社を吸収合併したり、株式を買収してきて連結グループに含めたりすることです。

 

上場している会社の場合、株は市場で取引されているため、様々な方がそれぞれ持ち合っている状態です。

そのような状態の中で、特定の上場企業の株を買収しようとした場合、どうでしょうか?

結構、大変ではないですか?

 

そこで次の疑問が湧いてきます。

なぜそこまでしてやるのか?

市場から株を買おうとすることは相当大変ですよね。

でも、そこまでしてなぜM&Aをやるのか?

 

それはもちろんM&Aの先にあるものを得るためです。

例えば、

 

・買収しようとしている会社が持っている技術を丸々取得できたり、

・同じ業界の会社であれば規模の経済(多く作れば作るほど儲かる業界等)を働かせようとしたり、

・子会社同士を企業結合させることで経営の合理化、選択と集中を進めるとかができるようになったり、

 

このようなことを目的としてなされます。

もちろん、買収には莫大な労力と費用が掛かるので、それ以上のリターンが見込めない場合はやりませんね。

問題点はあるのか?

問題点、というよりも、やるべきことがたくさんある、と言った方が正確かもしれません。

 

中でも一番大変なのが、「人」です。

例えば、明日から全然違う会社が親会社になり、そこの役員の方が急に来て色々注文を付けてくる。

また、人事そのものをどうするのか、といった「人」に絡んだ部分が一番デリケートな問題です。

 

人事関係が終わったとしても、社内インフラはどうする、不採算部門をどうする、などやることがたくさんあります。

 

いわゆる「Post Merger Integration(ポスト・マージャー・インテグレーション)」略して、PMIが重要です。

結合後もしくは統合後の両企業をどのように連携させていくか、これが重要ですね。

大企業でない限り関係ないのか?

でも、そんなこと言っても、M&Aなんて大企業以外関係ないんじゃない?

って思われますよね。

 

ところがです、どんなに小さい会社であっても買収される可能性はあります。

特に大会社が小さい会社を買収しようと考えた場合、意外に簡単にできてしまうのです。

 

例えば、TOB(take-over bid:公開買い付け)。

株主に向けて、特定の期限までに応募してくれれば●●円で株を買い取ることを宣言し、買い取る方法。

現時点の株価より高い金額で買い取り宣言した場合、申し込んでくれる株主もいらっしゃいます。

 

これには、経営陣や関係者が承諾していないTOB、すなわち、敵対的TOB。

逆に経営陣や関係者も賛同してくれているTOB、友好的TOB、と言われるものがあります。

 

仮に証券市場に出回っている株式を90%しか取得できなかったとしても、残りの10%の株主を排除することも可能です。

これは一般的に、スクイーズアウト(Squeeze Out)と呼ばれる手法に基づき実施されます。

少々強引ですが、例えば10%の株主に金銭を支払って、強制的に株式を買い取る方法などがあります。

もちろんこの手続を実施するためには、事前にスクイーズアウトしますよという前振りや最終的にも臨時株主総会を開催して決議するとか、踏んでおかないといけないステップは存在しています。

 

こうやって見てくると、意外にM&Aはやろうと思うと出来てしまうのです。

まとめ

大規模なM&Aが新聞やテレビで取り上げられているため、あまり自分には関係のない話のような気がしますよね。

 

でも、このように考えていると実はすごく身近で、しかも自分の身にも何かありそうな感じがしませんか?

買収する方でもされる方でも、どちらであってもその後がより良い方向に進むことが一番大切ですね。

それにしてもPMIの作業をよりスムーズに行いM&Aの目的を達成すること、重要ですがなかなか大変そうですが。

Follow me!

次の記事

2017年12月31日