建物の減価償却について
土地の減価償却はわかりました。
今度は、建物について、どうなるのでしょうか??
建物についての減価償却について説明するね!
建物の減価償却は具体的にどうするのか?
この部分について、USCPAである私がご説明いたしますね!(^^)!
減価償却とは何ぞや?
土地って減価償却するの?
といったことは、以下に記事でまとめていますので、こちらもご覧ください(^^♪
この記事でわかること!
・建物の減価償却の方法
・建物を減価償却する際に利用する耐用年数
建物の減価償却について
まずは減価償却のおさらいになります。
そもそもなぜ減価償却を実施するのでしょうか?
⇒時間の経過や利用による摩耗による価値の下落を反映させるために行うもの!
これにより、建物の価値を適切に把握しようとするもの、になります!(^^)!
と同時に、減価償却された費用、つまり減価償却費は費用として処理されることになります。
注意点です!
減価償却は税務申告や財務会計で求められるものであって、現実世界の建物そのものの価値を表しているものではありません!
建物の本当の価値は、不動産鑑定士さんなどにお願いして見積もってもらう必要があります。
建物の減価償却の方法について
減価償却が価値を減らして、減らした価値は費用として計上される、ということは上記の通りです。
でも、建物の減価償却はどのようにやるの?
減価償却の方法には以下具体的に減価償却を実施する場合、どのような方法があるのでしょうか?
減価償却方法については以下のような種類があります。
- 定額法
- 定率法
- 生産高比例法
- 旧定額法
- 旧定率法
色々種類がありますが、基本的に建物は「定額法」を利用することになります。
なぜかと申し上げますと以下の通りです。
平成28年4月1日以後に取得した建物附属設備及び構築物の償却方法は定額法となります。
国税庁のホームページ
ということで、2016年4月1日以降購入した建物は「定額法」一択になりますね!(^^)!
≫ご参考:国税庁のホームページ「No.2100 減価償却のあらまし」
建物の減価償却の耐用年数について
減価償却を計算するためには、減価償却しようとしている資産の耐用年数を把握しないといけないです。
た、たいようねんすう??💦何ですか、耐用年数って?
価値をある一定期間にわたって減額するのが減価償却。
そのため、その資産が何年利用/使えるのか、が重要になってきます。
この点についても、国税庁のホームページに出ています!(^^)!
構造・用途 | 細目 | 耐用年数 |
---|---|---|
木造・合成樹脂造のもの | 事務所用のもの 店舗用・住宅用のもの 飲食店用のもの 旅館用・ホテル用・病院用・車庫用のもの 公衆浴場用のもの 工場用・倉庫用のもの(一般用) | 年 24 22 20 17 12 15 |
木骨モルタル造のもの | 事務所用のもの 店舗用・住宅用のもの 飲食店用のもの 旅館用・ホテル用・病院用・車庫用のもの 公衆浴場用のもの 工場用・倉庫用のもの(一般用) | 22 20 19 15 11 14 |
鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造のもの | 事務所用のもの 住宅用のもの 飲食用のもの(詳細定めあり) 旅館用・ホテル用のもの(詳あり) 店舗用・病院用のもの 車庫用のもの 公衆浴場用のもの 工場用・倉庫用のもの(一般用) | 50 47 34 41 39 38 31 38 |
私の賃貸併用住宅は、木造なので、上の表から22年と分かります(^^♪
具体的な計算
方法、耐用年数はわかりましたが、どうやって計算するの?
減価償却の具体的な計算については以下の通りです。
なお、2007年4月1日以後取得した減価償却資産については、1円まで償却することになりました。
従来は残存価額というものがあり、計算が少し複雑でした(;^ω^)
これが無くなったことは、計算する上では喜ばしいことです(^^♪
【前提】
取得価額1,000万円、耐用年数10年の建物だったと仮定します。
項目 | 定額法 |
---|---|
耐用年数 | 10年 |
償却率 | 0.100 (←1/10年=0.1) |
1年目の償却費の額 | 1,000,000円 (←1,000万円×0.1) |
2~9年目の償却費の額 | 1,000,000円 (←1,000万円×0.1) |
10年目の償却費の額 | 999,999円 (←1円残して全額) |
定額法は名前の通り、毎年定額で減価償却計算すれば良いので、簡単ですね(^^♪
≫ご参考:国税庁のホームページ「No.2106 定額法と定率法による減価償却(平成19年4月1日以後に取得する場合)
まとめ
まとめますと以下になります。
建物の減価償却は、定額法、耐用年数は調べる、残存価額ゼロ、で計算する!
建物の取得価額を耐用年数で割った金額が、その年の減価償却費になる!
思ったよりも複雑ではないと思われます(^^♪
これで減価償却費も怖くない!
この考え方は、建物の減価償却だけでなく、車、構築物などの根本をなしているのでお役に立つと思います(^^♪
少しでもお役に立てましたら幸いです!